エアコンをつけた瞬間に感じる「ツンとした嫌な臭い」は、内部に繁殖したカビや雑菌の胞子が部屋中に拡散されている証拠です。これは単に不快なだけでなく、アレルギーや呼吸器系の不調を引き起こす原因にもなります。
この臭いを市販の消臭スプレーで一時的にごまかしても根本的な解決にはなりません。
本記事では、臭いの原因を元から断ち切るプロのエアコンクリーニングの洗浄手順と、業者選びで重視すべきポイントを解説します。
1. 臭いの原因とプロの洗浄プロセス
エアコンの嫌な臭いの主な原因は、熱交換器(フィン)と送風ファンに付着したホコリを栄養源として繁殖したカビです。プロの洗浄では、以下の手順で徹底的に除去します。
1-1. 分解と養生(準備)
- 徹底的な分解: フィルター、前面カバー、ルーバー(風向きを変える羽)、そして臭いの原因が最も多い送風ファンを可能な限り取り外します。
- 周囲の保護: 高圧洗浄の際、汚水が飛び散らないよう、エアコン本体と壁、周囲の家具を専用のビニールで完全に覆い(養生)、部屋の汚染を防ぎます。
1-2. 洗浄と除菌(核心部分)
- 専用洗剤の塗布: カビやホコリを分解するための強力な専用アルカリ洗剤を、熱交換器やファンに浸透させます。
- 高圧洗浄: 専用の強力な高圧洗浄機を使い、高圧の水を噴射して、洗剤と溶け出したカビ・ホコリを一気に洗い流します。この汚れた排水は、養生したビニールを通してバケツで回収されます。
- すすぎと中和: 洗剤が残ると故障やカビの再発に繋がるため、大量の真水で入念にすすぎ、必要に応じて洗剤を中和します。
1-3. 乾燥と仕上げ
- 乾燥: 内部に水分が残るとカビの再発原因になるため、乾燥運転を徹底します。
- オプション: オプションで依頼した場合、最後に防カビ・抗菌コート剤を吹き付け、カビの発生を遅らせます。
2. 臭い対策で業者を選ぶ際のチェックポイント
臭いの除去を目的とする場合、特に以下の点を確認しましょう。
2-1. 送風ファンの洗浄有無
臭いの主要な原因はファンにこびりついたカビです。ファンを外さずに簡易的な洗浄しか行わない業者は、臭いの根本解決ができません。「送風ファンまで分解して高圧洗浄するか」を事前に確認しましょう。
2-2. 環境に配慮した洗剤の使用
強力な洗剤は洗浄力が高くても、洗浄後の臭いが残ったり、環境負荷が高かったりする場合があります。アレルギーや小さなお子さんがいる場合は、「天然成分由来」や「アルカリ電解水」などの環境に配慮した洗剤を使用しているかを確認すると安心です。
3. まとめ:安心できる業者に依頼することが重要
エアコンの臭いを断ち、カビやアレルギーから家族の健康を守るためには、プロによる徹底した分解・高圧洗浄が不可欠です。
この洗浄手順をしっかり行える技術力と、作業後の保証を提供してくれる安心できる業者を選ぶことが重要です。
作業実績が豊富で、技術力が高く、丁寧な養生作業を行ってくれる業者を見つけるためには、複数の業者のサービス内容や口コミを比較検討することが有効です。
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